僕は昔から胃腸が弱い。もちまえの心配性な性格が胃酸の分泌を促進しているのは、既に鳳優会のスタッフ皆知るところである。したがって、緊急のコールがかかってきた時など、事務の報告には“枕ことば”がつくことがある。
“先生、胃に穴が開くかもしれませんが、○〇さんの容体が・・・”
といった具合だ。
そんな僕は、実は下戸で酒も飲めないし、コーヒーを飲んでも胃が痛くなる。さらに最近は、緑茶を飲んでさえ心窩部に痛みが・・・。
ここ半年はお茶の代わりに白湯を飲んでいたのだが、胃痛軽減の代償は、何と味気ないティータイムであるかということ。
ところが、最近、素晴らしい飲み物を発見し、病みつきになっている。それは、たまたま頂いた“生姜湯“!
一仕事終えてクリニックに帰還したおり、生姜湯一服。ホッとため息が出る癒し力だ。しかも、手足はポカポカ温まるし、なんとなく元気が出てくる感じもする。胃痛は勿論出ない。
★ 頂いた生姜湯のもとは、なにやら高級そうでした・・・★
生姜は漢方としても製剤化されており、胃腸を活発にする、下痢に効く、食欲増進、吐き気しゃっくり止め、神経痛、関節痛、のぼせ止め、感冒改善、血清脂質の改善・・・といった効能が記載されている(エビデンスは調べていませんが・・・)。効果を及ぼす物質については、生姜に含有するジンゲロールやショウガオールといった化学物質が研究されているようだ。
患者さんにも、冷え性などで困っている方にはちょっと勧めてみようかなともかんがえているが、ここで薬物との相互作用はどうしても考えておかねばならない。調べたところによると、特に相互作用を及ぼす薬剤は見つからなかった。いろいろな薬剤と飲み合わせの悪い、血栓予防のワーファリンとも相互作用はないとのこと。また、妊婦への影響は常用量では心配いらず、つわりに効くといった記載もあった。ただし、高容量では何が起こるか分からないので注意はすべきである。大量服用では、出血傾向がでる可能性もあるとのこと。
昔、お酢療法がはやった時に、お酢を1本飲んで血を吐いて救急センターに担ぎ込まれた患者がいたが、何でも適量は基本ですね。
さて作り方ですが、こだわりでいろんな方法があるようです。僕は面倒くさがりなので、一番簡単な方法をご紹介。
①生姜をすりおろし、茶こしでしぼり汁を抽出。
②好みの濃度にお湯を注ぐ
③蜂蜜を投下
④飲む
以上
夏場の冷房で手足が冷え切ってしまった時や
室内と室外の温度差で少しだるさを覚えたりする時などにいかがですか?
生姜湯、おすすめです。