パーキンソン病 -その1-

こんにちは!あすかホームケアクリニックの黒木です。

今日は「パーキンソン病その1」についてです。
1817年に振戦麻痺としてジェームズ・パーキンソンという医師により発表された筋肉の硬直と振るえを特徴とする神経変性疾患であり、当時は振戦麻痺と呼ばれていました。

その後フランスの神経内科医シャルコーにより、第一発見者の名前をとってパーキンソン病と名付けられました。
ほとんどが遺伝歴のない孤発型で加齢が重要な危険因子になりますが、5-10%に認められる遺伝性パーキンソン病もあり、その一部は20歳よりも若くして発症するものもあります。

中高年以上で発症すると思われがちですが、若年発症のパーキンソン病も存在します。
罹患率は10万人あたり150人前後で、60歳を越えるとその罹患率が増加し、80歳以降がピークとされています。世界の寿命が延びたことで2030年までには、全世界で3000万人になるとされており、「パーキンソン病パンデミック」とも言われています。

映画・BACK TO THE FUTUREで有名なマイケル・J・フォックス氏はパーキンソン病であることを公表しており、氏はマイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団財団を設立してパーキンソン病の研究助成活動を行っています。
適切な治療介入でその生命予後にも差が出ると言われているパーキンソン病ですが、実はパーキンソン病自体で亡くなることはありません。年齢とともに病状が進行してくると寝たきり状態となりますが、生命予後を左右するのはこの寝たきり状態になった後の誤嚥性肺炎などの合併症です。誰しもが年齢による身体の衰えは回避できませんが、適切な治療や生活習慣の工夫で寝たきりになるまでの期間を延ばすことは可能です。パーキンソン病はその代表的な疾患ではないでしょうか。
あすかホームケアクリニックでは近隣の病院と連携を取りながら、おうちで安心して過ごせるようにパーキンソン病の薬剤調整も積極的に行っています。

神経難病、病院通院などのイメージがありますが、パーキンソン病の症状は生活に密接しているため在宅医療をうまく活用することで薬剤調整でQOLの向上も期待できます。
何か気になることがあればいつでもご相談ください。
・・・続く・・・

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あすかホームケアクリニック
院長 黒木卓馬