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 第18回Men’s Health 医学会 ご報告

第18回Men’s Health医学会が開催されました。

今回は在宅医療に関するシンポジウムで、演者として招聘いただきました。

第18回Men’s Health 医学会
会場:台場 日本科学技術未来館
シンポジウム2 排尿障害から見る在宅医療と遠隔医療
「在宅療養患者の排尿障害の特徴と要点」
開催日
2018年7月14日(土)・15日(日)
あすかホームケアクリニック院長
泌尿器科センター
青木 裕章

参加者は泌尿器科の医師が中心ですが、普段在宅医療に関わりが少ない医師も多く、在宅医療の現状と特に排尿障害の特徴について解説しました。

また、当院で行なっている尿道ステントや活動量計や超音波などを用いた診療の一端も報告してきました。

泌尿器科センター

当クリニックでは排尿の問題に特化し、ご自宅での様々なご相談やトラブルにご対応いたします。
当院でおこなえる検査・治療イメージ
泌尿器科センタートップページ

 もの忘れカフェが医療ポータル「CB news 」に取り上げられています

昭和大学 脳神経内科と、鳳優会が取り組み、品川区より支援いただいている「もの忘れカフェ」。
回数を重ね、多くの方々に来店いただくまでとなりました。
先日は品川ケーブルテレビでも取り上げられ、反響の広がりを実感しております。

この度、医療ポータルサイト「CB news」にも取り上げていただきましたのでお知らせとリンクを掲載させていただきました。

https://www.cbnews.jp/news/entry/20180629101404

(※有料会員向けのページになります。ご了承ください。)

 もの忘れカフェが医療ポータル「CB news 」に取り上げられています

昭和大学 脳神経内科と、鳳優会が取り組み、品川区より支援いただいている「もの忘れカフェ」。
回数を重ね、多くの方々に来店いただくまでとなりました。
先日は品川ケーブルテレビでも取り上げられ、反響の広がりを実感しております。

この度、医療ポータルサイト「CB news」にも取り上げていただきましたのでお知らせとリンクを掲載させていただきました。

https://www.cbnews.jp/news/entry/20180629101404

(※有料会員向けのページになります。ご了承ください。)

 月刊誌「難病と在宅ケア」2018年7月号に青木ドクター執筆の記事が掲載されています

月刊誌「難病と在宅ケア」2018年7月号にて
「在宅での泌尿器科のケア」というテーマで

医療法人社団鳳優会
あすかホームケアクリニック院長
泌尿器科センター・センター長
(順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器外科学 非常勤助教授)
青木裕章

鳳優会ドクターの記事が掲載されていますので、ご紹介させていただきます。

 第24夜 緩和医療について〜癌性疼痛〜

川口です。
暑い日が続きますね。
ワールドカップ観戦で寝不足の方もいらっしゃるでしょうね。
私はクロアチア代表を応援しています!

今回は癌性疼痛に対してオピオイドを使用し緩和治療を行っている実際の症例も取り上げながら説明します。
痛みには持続痛と突出痛があります。
 
持続痛:1日のうち大半に認める持続的な痛み。
突出痛:持続痛の有無や程度・薬の使用有無に関わらず発生する一過性の増強する痛み。

~補足~
予測できる突出痛、予測できない突出痛、鎮痛薬の切れ目の痛みに分けられます。

予測できる突出痛
歩行、立位、座位などの体動時に生じる痛み。あらかじめ予測できる痛みです。
予測できない突出痛
痛みの誘因があるものとないものに分けられます。咳や消化管の動きなど自分の意思とは無関係な動きが誘因となります。
鎮痛薬の切れ目の痛み
定期的に内服している鎮痛薬の血中濃度の低下に伴い出現する痛みです。

 
☆痛みの治療を行う上で、痛みがどれくらい日常生活に支障をきたしているか、どれくらいの痛みなのかを評価します。

~日常生活への影響~
痛みで寝れませんか?痛みで日常生活にお困りですか?など質問をするようにしています。
STAS-J(Support Team Assesment Schedule日本語版)と呼ばれる評価方法があります。

0:なし
1:時折のまたは断続的な単一の痛みで患者が今以上の治療を必要としない
2:中等度の痛み。時に調子の悪い時がある。痛みの為、病状からみると可能なはずの日常生活動作に支障を来す。
3:しばしばひどい症状がある。痛みによって日常生活動作や物事への集中力に著しく支障を来す。
4:持続的な耐えられない激しい痛み。他の事を考える事ができない。

(~がん疼痛の薬物療法に関するガイドラインより抜粋~)
 

~痛みの強さ~
痛みの強さは治療効果判定の為にも重要です。評価方法としてNRS(Numerical Rating Scale)、VAS(Visual Analogue Scale)、VRS(Verbal Rating Scale)などがあります。

私は主にNRSを日ごろ用いています。

NRS:痛みを0から10の11段階に分け、全く痛みがないのを0、最悪の痛みを10として点数で評価してもらう。
VAS:10㎝の線を書いて左端を痛みなし、右端を最悪の痛みとして痛みの程度を印としてつけてもらう。
VRS:3段階から5段階の痛みの強さを表す言葉を順に並べ(痛みなし、少し痛い、痛い、かなり痛い、耐えられないくらい痛い)評価する。

 
次にオピオイドをどのように使用するのかを説明した上で症例を取り上げます。
☆定期的に内服するオピオイド以外に突出痛が出現した場合に使用するレスキュー製剤と呼ばれる薬剤を準備します。☆
レスキュー製剤は突出痛を取り除く目的で使用する為、速効性の薬剤です。
 

~症例~
70歳 男性 肺癌 多発骨転移
安静にしていると痛みは問題ないが食事の時に座位になると激痛が出現。
激痛を恐れ食事が思うように摂取できない。
定期薬:オキシコドン徐放製剤、アセトアミノフェン、その他
レスキュー:オキシコドン速効性剤(オキノーム)

Q:この患者さんの問題点は?

激痛が出現する為食事が思うように摂取できない事です。
安静時の痛みは問題なく体を動かすと痛みが生じています。この激痛は予測できる突出痛です!
定期的に使用しているオピオイドの量を変更する必要性は少なく、いかにレスキュー薬を使用するかがポイントです!
食前30分くらいにあらかじめレスキュー薬を内服させます。すると痛みが抑えられ食事を摂取できるようになりました。
このように突出痛が出現したら使用するのみではなく痛みが出現する事が予測される場合は事前に薬を飲んで痛みを抑える事も可能です!
~症例~
70歳 女性 大腸癌 多発肝転移 
オピオイドを使用しているが常に痛くて日常生活に支障がでている。
定期薬:オキシコドン徐放製剤、アセトアミノフェン、その他
レスキュー:オキシコドン速効性剤(オキノーム)

Q:この患者さんの問題点は?

常に痛みを自覚しており日常生活に支障をきたしている点です。
現在のオキシコドン量で除痛できていない状況です。レスキュー製剤を使用する頻度も多い状況です。
そこで定期的に使用しているオキシコドン徐放製剤を増量、レスキュー製剤の
増量したところ疼痛は軽減されました。

 

症例を簡略にしてみました。
どうですか?癌性疼痛もしっかりオピオイドを調整する事で抑えられ日常生活をおくる事も可能になります。
今回はここまでです。

 
次回は“オピオイドをどのように増量していくのか”を説明しようと思います。

 学会報告〜IN北海道〜

在宅支援診療所の性(さが)というのだろうが、これまで何年もの間、遠出する機会がなかった。そんな中、去る5月に開催された日本脳神経学会総会に参加できたのは、留守をお任せできるしっかりとした医師たちがそろってきたからである。20年近く頑張ってきた甲斐があったと、自己満足にひたりつつ向かったのは、夢の北海道!飛行機なんて何年ぶりだろう!

一泊の予定で早朝に出発、子供のように空の旅を楽しみつつ千歳空港へ。 そこからレンタカーに乗り換え、一路札幌。北海道は広いなー!

 

 昼までに準備を行わなければならないので、寄り道したい衝動を抑えつつ会場へ。昭和大の小野教授、国立循環器センターの井上先生がいるーご挨拶を。せっかく参加させていただいたので、最新の情報を少しでも得て帰ろうと散策する中、当院、大中先生に遭遇。昼食をとっていなかったということで、遅めの昼食を。

北海道といえば食! 奮発して、羊、受難のジンギスカンを!

日頃食べてる戸越公園の松〇の牛丼と違いますね郡司先生(T_T)、と、いう会話以外は無言です。

 
 

食後は急いで学会会場へ。

 

“神経疾患における口腔内装置の役割“という演題で、郡司先生が演者をされました。在宅に関わるものにとって、嚥下は永遠のテーマです。当グループでも、医師、歯科医師、看護師連携で、郡司先生指導の下創意工夫を行っており、その成果を発表させていただきました。    
発表後も、個別の熱心な質問をいただき、閉会まで会場に。

 

翌日午前中も学会に参加し、充分勉強。とても有意義な週末でした。

 

帰りはちょっとだけ観光を!

春の北海道は美しかった。

在宅診療している患者さんたちにも見せてあげられたら、と、本気で思いました。医師同行でせめて近場の旅行をするプロジェクトとか危険かな・・・帰ったら考えてみよう。

道端にアスパラガス生えちゃってる!とったら怒られるかな。

タンポポもやたらとでかい!

 

 そして何より感動したのが、回転ずしの質!郡司先生とはち切れるまで食べました。

 

食べ過ぎで吐きそうになりながらも、ソフトクリームは外せない。まいうーです。

 

勉強にもなり、非常に気分転換になった北海道学会旅行。でも逆に、在宅で過ごすことの多い患者さんたちの気分転換、ということについても考えさせられる旅でした。

流八郎

 【高齢者尿失禁】について医療情報サービス、”いしゃまち”に掲載されています

医療情報サービス「いしゃまち」に、青木ドクターが執筆した記事が掲載されています。ご参考ください。

いしゃまち バナー

【尿漏れ対策、年だからと諦めないで!セルフケア、オムツ選びなど介護のポイントは?】

尿失禁とはいわゆる「尿もれ」です。実は、尿失禁は60歳以上の高齢者の50%以上に存在し、日本国内に約300万人以上いるといわれています・・・・続きは

医療情報サービス「いしゃまち」掲載ページへ 

 

 第23夜 緩和医療について

川口です。
新シーズンも始まり皆さん新しい環境に少しずつ慣れてきましたか?
ここ最近、緩和医療を必要とする患者さんが多くなってきました。

Q:緩和医療って何?

がん、非がんなどによる痛み、息苦しさ、倦怠感、食欲低下、その他の身体的症状に対して的確な評価と処置を行い苦痛を予防したり軽減させる事でQOL(クオリティ オブ ライフ:生活の質)を改善させる事です。
~豆知識~
苦痛は身体的苦痛・精神的苦痛・社会的苦痛・スピリチュアルな苦痛(スピリチュアルペイン)に分けられます。
全て合わせて全人的苦痛(トータルペイン)と言います。
身体的苦痛:痛み、息苦しさ、倦怠感、動けない事による日常生活の制限など
精神的苦痛:不安、いらだち、怒り、恐怖感、うつ状態、孤独感など
社会的苦痛:仕事上の問題、人間関係、経済的な問題、家庭内の問題、相続問題
スピリチュアル:人生の意味、罪の意識、死の恐怖、死生観に対する悩みなど

ただ薬を使用して身体的苦痛を緩和させても精神的苦痛などがある場合は全てを緩和させたとは言えません。
日々、患者さん宅に訪問した時に御本人、御家族から訴えを時間をかけて聞く事も大切です。
ここからは医療的知識がない方でも読みやすいように出来るだけ簡単に説明していきます。

 

Q:痛みはどのような薬でおさえるの?

非オピオイド鎮痛薬、弱オピオイド、強オピオイドと分類される薬剤、鎮痛補助薬、神経障害性疼痛治療薬、ステロイド、麻酔薬などを用います。他にも使用する薬剤はあります。

~オピオイド~
麻薬性鎮痛薬と言えば理解しやすいでしょう。ただし世間でニュースになるいわゆる麻薬(ドラッグ)ではありません。
脊髄と脳にオピオイド受容体が存在します。そこにオピオイド鎮痛薬が結合する事で脊髄と脳への痛みの伝達が遮断され痛みが治まります。
強力な鎮痛作用がありますが吐き気・嘔吐、便秘、眠気、呼吸抑制などの副作用が出る事があります。その為、慎重に容量調整を行います。

 

Q:非オピオイド鎮痛薬にはどのような物があるの?

NSAIDS(エヌセイズ:非ステロイド性消炎鎮痛薬)、アセトアミノフェンです。NSAIDSには皆さんも聞いた事があると思いますがロキソプロフェン(ロキソニン)、ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)、セレコキシブ(セレコックス)、メロキシカム(モービック)、アスピリンなどあります。
NSAIDSはシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素を抑制し痛みの原因である発痛物質プロスタグランジンの生成を抑える事で鎮痛作用を発揮します。副作用として胃腸障害や腎障害がありますが、このような副作用を軽減したタイプの薬剤があります。
アセトアミノフェン(カロナール)は世界的によく使用されている解熱鎮痛剤です。市販の風邪薬にも主成分として含まれています。
抗炎症作用は非常に弱いです。消化管や腎機能に対する影響が少なく、これらの問題でNSAIDSが使用しづらい場合に用いられます。肝機能障害に注意して最大4000㎎/日まで増量可能です。
~WHO式三段階除痛ラダー~☆
非オピオイド鎮痛薬、オピオイド鎮痛薬を痛みの強さによって段階的に使用する方法です。
第一段階:軽度の痛みに対して非オピオイド鎮痛薬(NSAIDSやアセトアミノフェン)を開始する。
第二段階:軽度から中等度の痛みに対して弱オピオイド(コデインやトラマドールなど)を追加する。
第三段階:中等度から高度の痛みに対して弱オピオイドから強オピオイド(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなど)に切り替える。

弱オピオイドにはコデイン、トラマドールなどがあります。
強オピオイドにはモルヒネ、オキシコドン、フェンタニル、メサドン、タペンタドール、ヒドロモルフォンなどがあります。
上記薬剤を使用する上で大切な事があります。

~鎮痛薬使用の基本5原則~

1.経口投与を基本とする:がんの痛みに使用する鎮痛薬は簡便で容量調節が容易で安定した血中濃度が得られる経口投与が最も望ましい。しかし吐き気やおう吐・嚥下困難・消化管閉塞などで内服困難な場合は座薬、貼布薬(貼り薬)、点滴を検討する。

2.時刻を決めて規則正しく:がんの痛みは薬剤の血中濃度が低下すると出現する。あらかじめ時間を決めて使用し薬剤の血中濃度を一定させる。

3.ラダーに沿って効力の順に:除痛ラダーに沿って痛みの程度に応じ必要な段階から開始し効果が不十分であれば強める。必ず第一段階から始める必要はない。

4.患者ごとの個別の量で:患者ごとに鎮痛薬の適量を求める為に効果判定を行い調整する。

5.の上で細かい配慮を:痛みの原因・鎮痛薬の必要性・作用機序・副作用などを十分に説明し使用継続できるように配慮する。

 

今回はここまでにします。
次回は癌性疼痛に対して使用するオピオイドについて少し詳しく説明しようと思います。

 5/28(月)もの忘れカフェにくるみちゃんがやって来ます

認知症になっても暮らしやすい街作りを目指す、品川区のマスコットキャラクター「くるみちゃん」。

以前登場した際はくるみちゃんとの2ショット写真を求めて、お客さんや先生方も多数ご参加頂き大変盛り上がりました。

5/28(月)にくるみちゃんがまた来てくれます!!
一緒に写真取りませんか。入場無料、お待ちしております。

●「もの忘れカフェ」
2018年5月28日(月)
15:30〜17:00

●開催場所
昭和大学病院附属東病院 2Fカフェスペース

お問い合わせ先:昭和大学 脳神経内科・医療法人社団鳳優会
担当:井本 / 電話:03-5788-6088