こんにちは!あすかホームケアクリニックです。本日は筋萎縮性側索硬化症(ALS)の新薬「ロゼバラミン」についてです。
ALSは、身体を動かすための神経系(運動ニューロン)が変性する病気です。神経細胞あるいは神経細胞から出て来る神経線維が徐々に壊れていってしまい、神経の命令が伝わらなくなって筋肉が徐々に萎縮し、全身の筋力低下を来します。進行性の病気で、寝たきり状態となってしまうことを回避することができない難病ですが、現在のところ原因も不明のため有効な治療方法があまりなく、リルゾールやエダラボンといったお薬が進行を少し抑制するエビデンスがある程度となっています。
今回、2024年12月にエーザイよりALS患者さんへ新たな治療の選択肢として「ロゼバラミン」がリリースされました。国内では3剤目、約9年ぶりのALS新薬の登場となります。
当院でもすでに何名もの患者さんに使用し始めています。
適応は「筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制」、
用法用量は「成人に1日1回50mg、週2回、筋肉内に注射する」となっています。
特に、発症早期の患者さんにおいては、症状の進行をより強く抑制する効果が示されており、病気を治せる魔法のお薬ではないものの、多くのALS患者さんにとっては小さくない希望のひとつとなっています。
一方で、進行期ではその効果が小さくなってしまうため、個々の患者さんの状況に応じた適切な判断が必要となってきます。
当院では「顔の見える地域医療」を体現すべく、広く患者さんを診療させていただいておりますが、特に神経難病の患者さんは多くご紹介頂いており、環境に応じた患者さんにとって最良の治療やケアができることを目指しています。特にALSの患者さんは、発症比較的早期から介入させていただくことで様々な人生の選択肢をご提案できるように努めています。
ALSをはじめとする神経難病に関しては、その症状や治療法について深い理解が必要です。患者さんが少しでも安心して生活できるよう、個別の相談にも丁寧に対応いたします。治療に関するご不安やご質問がございましたら、いつでもお気軽にご相談くださいね!
JAMA Neurol. 2022;79(6):575-583
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